河北省石家庄から天皓集団が訪問してくださいました。

中国は河北省の石家庄から、天皓集団が9月24日に、弊所を訪問してくださいました。
同集団は河北省で最大級の特許事務所を展開しており、集団の歴史や河北省の特許事情について詳しくご説明くださいました。設立当初は商標関連の業務が中心でしたが、今では知的財産関連業務を総合的に行っているとのこと。中国国内に幾つも支所を持ち、2016年にはオーストラリアでも支所を設立。200人以上の専門スタッフを擁し、現在国際的な知的財産サービスを提供すべく積極的に活動を行っています。

今回は7名もの優秀な人材が弊所を訪問くださりましたが、どなたも学習意欲と向上心が高いという印象を受けました。今後天皓集団との交流が深まり互いに学び会える関係を築くことができればと願っております。

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CPAC2018に参加してきました。

8月30日、31日に北京で開催されたCPAC(China Patent Annual Conference)に我々、梶・須原特許事務所の中国事業部も出展してまいりました。

弊所ではCPACの前身であるPIAC(Patent Information Annual Conference)に、2012年初めて視察を兼ねて参加して以来、1年おきに出展をしています。今回は3回目の出展で、前回は2016年です。

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中国企業によるJPOへの出願状況について③

~第3回:2017年出願人別ランキング~

中国企業による日本特許庁(JPO)への出願状況を弊所において独自調査致しましたので、その結果を数回に分けてレポートします。第3回は、中国から日本への特許出願の公開件数及び登録件数、並びに、実用新案登録件数の出願人別ランキングです。なお、この調査は弊所が商用データベースを用いて独自に行ったものでJPOにより発表されたものではなく、若干の誤差が含まれている可能性があることにご留意下さい。

1 特許公開件数のランキング

 中国企業(台湾除く)による2017年1月1日から2017年12月31日までの特許出願公開(PCT国内移行の日本語翻訳文のJPOによる公表を含む)件数は、4077件でした。そのうち、公開件数が最も多いのはHuawei (華為)で858件、続いて小米(シャオミ)で407件です。3位のZTEを含めて上位三社が通信機器会社という興味深いものとなっています。公開件数が多い上位10社を表1に示します。
<表1>
 表1を全公開数に対する出願人別の比率として表したグラフが図1です。図1から、上位10社で公開件数のほぼ半分を占めていること、Huawei (華為)の公開件数が他を大きく引き離していることが分かります。
<図1>
2 特許登録件数のランキング

 中国企業(台湾除く)による2017年1月1日から2017年12月31日までの特許登録件数は、2409件でした。そのうち、登録件数が最も多いのは、Huawei (華為)の451件、続いて小米(シャオミ)の197件です。特許登録件数が多い上位10社を表2に示します。
<表2>
表2を全登録数に対する出願人別の比率として表したグラフが図2です。公開件数の上位10社に入っていない清華大学(公開件数では13位)が9位に入っているのが目立つほかは、図1とさほど大きな違いはありません。
<図2>
3 実用新案登録件数のランキング

 中国企業(台湾除く)による2017年1月1日から2017年12月31日までの実用新案登録件数は、328件でした。実用新案登録件数が多い上位9社を表3に示します。表2と表3を比べると、実用新案の上位出願人が特許の上位出願人とは全く異なることが分かります。また、特許の場合は上位10社で件数のほぼ半分を占めていますが、実用新案の場合は、全体の中で上位10社の占める割合は20%程度に過ぎません。
<表3>

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中国企業によるJPOへの出願状況について②

~第2回:中国の特色(6カ国の比較から)~

中国企業による日本特許庁(JPO)への出願状況を弊所において独自調査致しましたので、その結果を数回に分けてレポートします。第2回は、中国から日本への特許出願の特徴を、日本への特許出願が比較的多い他の5カ国(KR,US,DE,GB,FR)との比較に基づいて考察します。なお、この調査は弊所が商用データベースを用いて独自に行ったものでJPOにより発表されたものではなく、若干の誤差が含まれている可能性があることにご留意下さい。

1 直接出願とPCT国内移行の比率
本レポート第1回に記載したように、中国企業(出願人住所が中国国内となっている企業。台湾除く)による2017年の出願公開(PCT国内移行の日本語翻訳文のJPOによる公表を含む)件数4077件のうち、直接出願が743件で、PCT国内移行が3334件でした。すなわち、2017年の出願公開件数のうちPCT国内移行が82%を占めています。
 KR,US,DE,GB,FRの5カ国についても、同じく、2017年の出願公開のうちPCT国内移行が占める割合(PCT国内移行件数/(直接出願件数+PCT国内移行件数))を調べました。その結果を図1に示します。

<図1>
図1から分かるように、比較した主要6カ国の中で、PCT国内移行比率が最も高かったのが中国でした。その理由としては、中国から日本に特許出願する案件はUSなどの他の数カ国にも特許出願する場合が多いためPCT利用の利便性が高いこと、中国で特許制度が始まったときに既にPCTがあったために因習へのこだわりが少ないことが考えられます。

2 実用新案の比率
本レポート第1回に記載したように、中国企業による2017年の特許登録件数は2409件で、実用新案登録件数が328件でした。すなわち、2017年の実用新案比率(実用新案登録件数/(特許登録件数+実用新案登録件数))は12%でした。
KR,US,DE,GB,FRの5カ国についても、同じく、2017年の実用新案比率を調べました。その結果を図2に示します。

<図2>
図2から分かるように、比較した主要6カ国の中で、中国は実用新案比率が際だって高いということが分かりました。実用新案制度があるKRでも実用新案比率は1.5%しかなく、DEは0.3%に過ぎません。これはSIPOへの実用新案出願数が特許出願数よりも多いという状況を反映しているものと思われます(2017年のデータでは特許出願138万件に対して実用新案出願数が169万件)。

3 登録案件の公開年別分布
本レポート第1回に記載したように、中国企業による2017年の特許登録件数2409件のうち、2016年公開の出願が1213件で最も多く、次に2015年公開の508件となりました。詳細は内訳は第1回レポートの表2に示したとおりです。
KR,US,DE,GB,FRの5カ国についても、同じく、2017年の特許登録案件の公開年別の分布状況を調べました。その結果を図3に示します。

<図3>
図3から、中国から日本への特許出願は、他の主要5カ国からの特許出願に比べて、早期に権利化されていることが分かります。DE,US,GB,FRの4カ国はピークが2015年であり、ピークが2016年であるCN,KRから1年シフトしています。また、KRとCNを比べると、2016年のピークがCNの方が高く、2013年、2014年の割合がKRの方が多いことが分かります。また、CNは、2017年の割合が他の5カ国の2倍程度あります。
上記のような傾向が現れている理由としては、中国企業が比較的早期に審査請求を行っていることがあるように思われます。

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中国企業によるJPOへの出願状況について①

~第1回:2017年までの15年間の推移~

中国企業による日本特許庁(JPO)への出願状況を弊所において独自調査致しましたので、その結果を数回に分けてレポートします。第1回は、2003年から2017年までの15年間の公開件数、特許登録件数、実用新案登録件数の推移です。なお、この調査は弊所が商用データベースを用いて独自に行ったものでJPOにより発表されたものではなく、若干の誤差が含まれている可能性があることにご留意下さい。

1 アウトライン
 中国企業(出願人住所が中国国内となっている企業。台湾除く)による2003年から2017年までの出願公開(PCT国内移行の日本語翻訳文のJPOによる公表を含む)件数、特許登録件数、実用新案登録件数を1年ごとに調べました。その結果を表1に示します。

<表1>

このように中国企業の日本への公開件数及び特許登録件数はこの15年間で大幅に伸びたと言えます。また、特に昨年は公開件数が1000件以上増加しています。中国企業の技術力の向上に伴い、今後も公開件数及び特許登録件数は引き続いて増加していくことが見込まれます。

 おおざっぱに特許公開数に対する特許登録数の比率を見てみると、2003年には特許が登録されるのが10件に1件程度だったのが徐々に比率が増加し、2010年には4件に1件程度、2013年には2件に1件程度、2017年には2件に1件を超える割合で特許になっていることが分かります。

2 公開件数の推移

 表1に示した公開件数をグラフにしたのが下記の図1です。2003年頃は直接出願とPCT国内移行で件数に大きな差はありませんでしたが、近年直接出願に比べてPCT国内移行の件数が大きく伸びていることが分かります。

<図1>

3 登録件数の推移

 表1に示した特許及び実用新案の登録件数をグラフとしたものが下記の図2です。実用新案に比べて特許の伸びが大きいことが分かります。

<図2>

2017年に登録された2409件の公開年別の件数を示したのが、下記の表2です。2016年公開の件数が1213件で最も多く、次に2015年公開の508件となりました。また、公開が2017年又はそれ以降となる件数も463件あり、非常に多くなっています。

<表2>
2017年登録案件の公開年別件数

 

 

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札幌旅行記

北京から来た友人と二人で北海道の札幌市へ行ってきました。

大阪の関西国際空港から飛行機で2時間前後で北海道札幌市の千歳空港に到着。

そこから電車で札幌市内まで約40分。

秋とは言え大阪ではまだまだ蒸し暑い日もありますが、北海道は爽やかな秋晴れでした。白樺の木や、乾いた空気、平たく広大な大地に低い空、日本でありながら異国に来たかと錯覚してしまうほど大阪とは異なる雰囲気でした。

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パソコンでの作業がほんの少しだけ楽になる技-3

Microsoft Wordのショートカットキー:英単語の大文字小文字の切り替え(Shift + F3)

今回は、英文または英単語の記載で活用できる技です。

例えば、英文での以下のメール文を入力したとします。

“Please provide us with your instructions as soon as possible.”

上記文章の中で、“as soon as possible”を大文字にして強調したい場合、大文字で“AS SOON AS POSSIBLE”と打ち直すのも一つの方法ですが、“as soon as possible”を選択した状態で、Shift キーと、F3キーの二つのキーをこの順番で押下します。

すると、“as soon as possible”が、“As Soon As Possible”に変換されます。

同一のショートカットキーを押下すると、“As Soon As Possible”が、“AS SOON AS POSSIBLE”に変換されます。つまり、

  1. 全て小文字
  2. 単語の先頭のみ大文字
  3. 全部大文字

の順番で大文字小文字の状態が切り替わります。

慣れてくると、全て小文字で、“cpu (central processing unit)”と入力した後、“cpu”を全て大文字に変換し、“central processing unit”の全単語の先頭のみ大文字に変換して、CPU (Central Processing Unit)”と修正することも簡単にできます。いちいち、Shiftキーを押したり、押さなかったりと切り替える必要はなく後から編集できます。

範囲を選択してShift+ F3の二つのキーを押すのみなので、非常に手軽で便利です。

尚、段落の頭からピリオドまで、またはピリオドの直後から次のピリオドまでを選択して同様のキー操作を行うと、上記2の代わりに、先頭の1文字のみ大文字(つまり文章の先頭のみ大文字)という状態に変換されます。

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パソコンでの作業がほんの少しだけ楽になる技-2

Microsoft Wordのショートカットキー:文字書式の変更(ボールド体、イタリック体、下線、下付き/上付き文字)

前回から引き続きパソコンでの作業がほんの少しだけ楽になる技についてお話します。まずは非常に初歩的な技です。

前回の記事では、コピー&ペーストのショートカット(Ctrl + c ⇒コピー、Ctrl + v ⇒貼り付け)について、言及しましたが、これ以外にも頻繁に使うショートカットキーがあります。今回は、更にその中でも文字書式を変更するショートカットキーを幾つか紹介します。

今回は、普段下図赤枠部分をクリックして行う文字書式の編集をキーボードのみで行う方法について説明します。

左から順に、選択した文字をボールド体、イタリック体、下線つき文字、下付き文字、上付き文字にするボタンです。これをクリックしてもいいのですが、キーボードから手を離さずに同じことができたら楽ですよね。


ボールド体

選択した文字をボールド体にしたい場合、文字を選択した状態でキーボードショートカットの、Ctrl + b を押下します。

↓↓↓↓Ctrl + b ↓↓↓↓

なお、もう一度同じショートカットキーを押すとボールド体の書式を解除できます。


イタリック体

選択した文字をイタリック体にしたい場合、文字を選択した状態でキーボードショートカットの、Ctrl + i を押下します。

↓↓↓↓Ctrl + i ↓↓↓↓

なお、もう一度同じショートカットキーを押すとイタリック体の書式を解除できます。


下線

同様に、選択した文字を下線付き文字にしたい場合、文字を選択した状態でキーボードショートカットの、Ctrl + u を押下します。

↓↓↓↓Ctrl + u ↓↓↓↓

なお、もう一度同じショートカットキーを押すと下線無しにできます。


上付き文字

選択した文字を上付き文字にしたい場合、文字を選択した状態でキーボードショートカットの、Shift + Ctrl を押下し、続けて”+(プラス記号)“を入力します。

↓↓↓↓Shift + Ctrl + “+ ↓↓↓

なお、もう一度同じショートカットキーを押すと上付き文字を解除できます。


下付き文字

同様に、選択した文字を下付き文字にしたい場合、文字を選択した状態でキーボードショートカットの、Shift + Ctrl を押下し、続けて”-(ハイフン、マイナス記号)“を入力します。

↓↓↓↓Shift + Ctrl +  ↓↓↓

なお、もう一度同じショートカットキーを押すと下付き文字を解除できます。


まとめ

ショートカットキー 説明
Ctrl + b 選択された範囲の文字をボールド体にする。
再度同じ操作でボールド体を解除する。
Ctrl + i 選択された範囲の文字をイタリック体にする。
再度同じ操作でイタリック体を解除する。
Ctrl + u 選択された範囲の文字を下線付き文字にする。
再度同じ操作で下線無しにする。
Shift + Ctrl + (プラス記号) 選択された範囲の文字を上付き文字にする。
再度同じ操作で上付き文字の書式を解除する。
Shift + Ctrl + – (ハイフン、or マイナス記号) 選択された範囲の文字を下付き文字にする。
再度同じ操作で下付き文字の書式を解除する。
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